ビオゴン35ミリF2ZM

↑作例)コニカヘキサーRF、ビオゴン35ミリF2、F5.6、1/500秒、フジクロームプロビア100F
阿寒丹頂観察センターにて撮影。


コシナレンジファインダーカメラシステムでフォクトレンダーベッサの上位シリーズとしてツァイス・イコンが発売された際に標準広角レンズとして同時発売されたコシナツァイスの中核レンズです。
コシナのホームページにて
「パワフルなオールラウンダー」

● 小型かつ大口径、一本でオールラウンドな撮影に対応
● 驚くべき解像力とゼロに近いディストーション、前景に大きな物がなく全体を俯瞰的に撮りたい場合に使いやすい画角
● 旅行、フォトジャーナリズム、ストリートスナップ、屋外および室内でのルポルタージュ写真などに好適

と紹介にあるようにツァイス・イコンの標準レンズ的な位置づけです。
オールラウンダーの名の通り、一見平凡なスペックながらも被写体を選ばず、どういうシチュエーションでも無難に完璧にこなしてくれる超優等生レンズです。
作例はF5.6まで絞っていますが、ビグネッティング(口径食)による周辺光量の不足が目立ちやすいシチュエーションながら画面の隅々まで均一な光量で、実に素直でクセのない描写です。
レンズは小さな外観に似ずずっしりと重く、F2の明るさながらレンズ構成は6群9枚とさすがドイツ人の設計は凝っています!!やりすぎです!!一説によるとカール・ツァイス側の要求する工作制度が厳しすぎて従来のコシナフォクトレンダーのレンズの非ではなかったため発売日が遅れたとか?
確かに絞りには1/3段ずつのクリックが設定されており「そこまで細かく設定する意味あるのか?」と呆れるやら驚くやらのこだわりです。
作例は「良いレンズの基準はタンチョウを撮っても破綻のない描写をするレンズだ!」という筆者の独善によりやっぱりタンチョウです。スペック的にも描写性能にもとりたてて派手さが無い分(実質ゼロとされる歪曲収差も青空バックじゃあまったく見せ所がないです)、レンズ描写がでしゃばらず被写体本来の美しさが引き立ちます。モータードライブの設定が無いツァイス・イコンで動物写真に挑む技量が無いのでボディはコニカヘキサーRFを使用してしまいまして済みませんm(;_;)m。


ビオゴン35ミリF2
専用フード付
ZMマウント
(ライカM互換)

構成図(6群9枚)
ビオゴン構成
画角:63度
最小絞りF22
最短:70センチ
フィルター:43ミリ
重さ:240g
発売:2005年


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