ペンタックスK-10Dグランプリパッケージ試用速報(2)!

 続いて、前作のペンタックス*ist-Dsと性能比較しながらカメラの機能を評価していきます。

↑これがオリジナル画像
SMC50ミリF1.2

レミィのおいしいレストラン
↑再生画面上でデジタルフィルターを操作している
ところ。

レミィ違いだ.....

*ist-Dsでも好評だった撮影画面をカメラ内部でいじれるデジタルフィルター機能は、さらにカラーバランスや明るさも調整できるようになりました。フォトレタッチソフトで明るさを調整するのは結構骨が折れるもの。カメラ側にフォトレタッチ機能が内蔵されることでパソコンが苦手な人でも気軽に照度やカラーバランスを調整できるのはありがたい機能です。
もちろん加工前の元画像は保存されるのでレタッチに失敗しても心配無用。

デジタルフィルターによる加工例。
左から順に@白黒AセピアBソフトCスリムD明るさ調節(+1)E明るさ調節(−1)

変更点いろいろ

↑SDカード収納部は*ist-Dsがスライドロックに対しK-10Dは回転レバー。スライドロックの軽快な操作感触に対し回転レバーは少々操作感が渋い。
防滴のためには仕方が無いですが。
↑ピクチャーセレクトモードでにぎやかな*ist-Dsに比べてすっきりしたモードダイヤル。
ある程度露出の基本がわかっている人にはこの方が使いやすいです。
↑露出モードとは無関係に
フォーカスモードが選択できるようになりました。
動くモノを撮るには必須。
従来のペンタックスデジタル一眼レフは開口部のロックがスライドロック式でパチンパチンと小気味の良い開閉感触でしたが、このK-10Dは防滴機能を徹底するためロックが回転レバー式で少々渋い開閉感覚になりました。これは構造上仕方が無いですが、冬期間、手袋をしながらの操作はしんどいかもしれません。

露出モードダイヤルはプログラム、シャッター優先、絞り優先、マニュアルの他にペンタックスZ−1以来のハイパープログラム、そしてデジタル一眼レフならではの「感度優先AE」(好きな絞りとシャッター速度を選べば最適の感度をカメラが合わせてくれる)が追加され、その一方ピクチャーセレクトモードは省かれてシンプルになっています。シャッター速度と絞りの関係がわかっているユーザーをターゲットとしていることがわかります。私みたいな20年来一眼レフを使っている人間にとってはかえってピクチャーセレクトモードなんか無い方が使いやすいです。
また、*ist-Dsではピクチャーセレクトの動体モードにしなければ動体予測オートフォーカスが作動せず、動物写真では露出の自由度が大いに制限されましたが、AFモードが手動で選択できるようになったおかげで露出モードと無関係に動体予測AFが使えるようになったのは、当たり前とは言え待ちかねた機能で、ほっと安心しました。

ペンタックス各機種大きさ比較(左から順に*ist-Ds、K-10Dグランプリパッケージ、LXチタン15周年モデル)
横幅、高さ共にモータードライブ付のLXとほぼ同じ。ペンタックスとしては結構大柄なボディです。

大柄なボディ、ピクチャーセレクトモードを廃し、ハイパーマニュアル、ハイパープログラム、両優先AEと撮影者自身が優先する露出を選択するという「撮影者が撮影意図を決める」設計思想など、K-10Dはベテランをターゲットにした一眼レフです。
価格的には普及機ですが実態はコストパフォーマンスには見合わないくらい(失礼!)の高級機です。
絞りとシャッター速度の関係を良く知らない人(例えば絞りのF値を1.4〜2〜2.8〜4〜5.6と空で丸暗記していない人)には普及機種のK−100Dを、露出計を見なくても露出の勘がある程度頭に浮かぶくらい写真を撮りなれている方にはK-10Dを選ぶと良いでしょう。え、おせっかいですか?すみませんm(´о`)m

K-10Dの作例3)夕暮れのタンチョウ
ペンタックスK-10D、FA☆250-600ミリF5.6ED、F8、1/750秒、ISO400、WB太陽光

でも一方でライバルのニコンさんではついに35ミリフルサイズのデジタル一眼レフを発表しました。
こうなるとペンタックスさんも上級機種のK-1D(?)はフルサイズで勝負する事になるのでしょうか??


                                     2007/09/04UP

                                  
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