ヘリア50ミリF3.5



 ドイツフォクトレンダー社のハーティンクが設計した名玉ヘリアの発売101周年を記念してコシナが2001年に現代の設計で復刻した限定モデルです。
10周年という何かハンパな数字は何故?
おそらくベッサTの発売が西暦2000年に間に合わなかったせいだと思います(笑)。
このレンズは2001年に限定発売されたベッサTの限定カラーボディとセットでのみ販売され、このレンズ単体では発売されなかったので、中古市場ではなかなかめぐり合わない珍品です。
このレンズが欲しいばかりに、ベッサTのボディも抱き合わせで買わなければいけないくなった人もおられるようです。
 レンズ構成は3群5枚。トリプレット発展型の1群と3群を2枚張り合わせレンズとしたおなじみのヘリア構成です。
 焦点距離と明るさを見ると往年のヘリア50ミリf3.5の復刻版になりますが、当然現代のコンピュータ設計に現代のガラス、マルチコーティングがほどこされていますから写りは極めて現代的。
絞り開放からまるでシャープをかけたJ-peg画像のようなカリカリのピントを結びます。
少ないレンズ枚数なので逆光にはめっぽう強いレンズです。
逆光を恐れず積極的に太陽に勝負をかけたくなるレンズです。
ただし、当レンズに限らず本家ライカで逆光勝負する際には布幕シャッターの焼損に注意しましょう。
↑作例
夕日の帰還。
フォクトレンダーベッサT、ヘリア50ミリF3.5、F3.5、1/500秒、フジクロームプロビア100F
(撮影地:鶴居村)



ヘリア50ミリF3.5
上は専用フード。
Lマウント
(L→Mマウントアダプター同梱)
ベッサT装着時はアダプター
使用。
↑構成図
3群6枚ヘリア構成
画角:46度
最小絞り:F22
最短撮影距離:1m
フィルター:27mm
重さ:195g(実測値)
発売:2001年(限定生産)
(2008/03/20up)
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