ヘキサー50ミリf3.5

 ヘキサー50ミリf3.5は小西六写真工業(現コニカ)が1955年に発売したライカマウント交換レンズです。コニカではレンズ交換式のレンジファインダーは発売していないので(試作で1961年にコニカFRというのがあったが...)このレンズは他社のカメラ向けに供給されていました。レオタックス、オーナー、チヨカ、メルコンなど今や名前も留めないようなコピーライカに装着して売られていたようです。
 コニカが手がけたLマウントレンズはこのヘキサーを手がかりに後にヘキサノン50ミリF1.9と今や幻の名玉と呼ばれるヘキサノン60ミリF1.2の3本だけで、このレンズを装着するために試作された上述のコニカFRも結局お蔵入りしたため後年のコニカヘキサーRF発売までの長い期間コニカレンジファインダーは長い休眠期間に入るのでした。
 さすがフィルム屋さんが作ったレンズだけあってコントラストが高く現代風の描写をします。実用レンズとして問題なく使えます。ただテッサータイプはこのレンズに限らず残存非点収差の影響でバックボケにクセがあるので作例写真のようなボケを生かした撮影にはあまり向かないかな。
 このヘキサー50ミリF3.5はアイレスカメラ(滅亡!)の前身ヤルー光学の試作35ミリ二眼レフカメラ「ヤルーフレックス」の標準レンズとしても知られています。

「三内丸山遺跡」
データ:IVSb改、ヘキサー50ミリf3.5
F3.5、1/1000秒
アグファカラーHDC100

(↑見ての通りボロです)

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(←構成図)
3群4枚テッサー
タイプ
画角:46度
最小絞りF22
最短:3.3フィート
フィルター:34.5ミリ
重さ:145g